(けいざい+)フラット35の現場:下 過剰融資で得た金、業者が散財(朝日新聞)

2021年6月23日

 2年ぶりの電話で「不正を続けていますよね」と尋ねると、相手は「もうやっていませんよ」と一度は即答した。以前、フラット35などの住宅ローンを使った不正な投資の勧誘に関与していた男性(41)だ。

 男性はかつて、仲間とともに数十人を住宅ローン不正にいざなった。過剰な融資で引き出したお金は、高級クラブや海外のカジノで散財。約束した賃料を4年前に払わなくなり、自己破産に至った顧客も多い。

 2年前に会ったときは借金取りに追われ、養子縁組で名前を変えていた。金融機関が不正業者として把握する法人とは別の業者の代表に就いていた。「不正はもうしない」とそのとき語ったが、男性の勧誘による不正が昨年も続いていたことを、記者は最近の取材で確認している。

 記者が電話で「契約書類も含めて不正を確認しました」と伝えると、男性は「1件か2件か……まあ数件です。頼まれてやるだけで少ないですよ」と認め、続けてこうも釈明した。

記事原文(けいざい+)フラット35の現場:下 過剰融資で得た金、業者が散財(朝日新聞)

https://digital.asahi.com/articles/DA3S14948058.html?iref=pc_ss_date_article