収入証明書をコピーで受付け、改ざんを黙認!?

2020年10月26日

なぜ?不正・改ざんが行われたのか。アプラス調査報告書から考察

昨今、世間の注目を浴びている「アプラス・アルヒの不正融資による不動産詐欺事件」において、多くのオーナーが経済的困窮に陥っています。
約束されていた家賃収入が減少したり、当初と異なる収支計画によって自己破産を選択する方もいます。
そのような状況に対して、世間の一部からはオーナーの自己責任を問う声があります。
しかし、本事件はオーナーの自己責任の域を超えています。
なぜなら、融資の抑止力となるはずの金融機関が不正を手助けするような運営をしていたことが原因だからです。

そのため、本記事では2020年4月1日アプラスより発表された「調査報告書」を元に不正のポイントを解説します。

■収入確認をコピーで承認

金融機関が顧客に対して融資を行う判断基準になる大事な点が【顧客の年収】です。
アプラスでは、年収400万円以下の顧客は融資対象外としていました。
なぜなら、年収400万円以下の場合、毎月の支払いが滞り債務不履行の可能性が高くなるためです。

そのため、金融機関は債務不履行にならないためにも、改ざんを防ぎ正しい年収を判断するために「課税証明書」「源泉徴収票」の原本を提出させ融資の判断を行います。

しかし、アプラスの調査報告書では、収入証明書である「課税証明書」や「源泉徴収票」をコピーで承認し融資判断をしていたと報告されています。

つまり、いくらでも改ざんして審査を通しやすい状況を意図的に作り出していました。

被害者の多くは融資基準の年収を満たしておらず、本来は融資が下りない人たちです。
ただ、業者のしつこい営業や嘘の説明(アルバイトや主婦でもOKなど)によって本来融資対象外であるはずの人たちが被害を受けています。
悪徳業者が前述の審査基準やコピーによる確認を知っていて悪用したことはもちろんのこと、それらを利用して融資基準対象外の顧客まで取り込み売り上げを作ろうとしていたアプラス側の意図がうかがえます。

実際、スルガ銀行「かぼちゃの馬車」事件のあと、原本を提出させる審査に変更されると、融資額が減少し不正が発生していないと報告されています。

出典:アプラス <特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ> 2020年4月1日(水)掲載
特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ