矛盾だらけの物件評価

2020年12月2日

■1,000万円以上吊り上げられていた私の物件

アプラス投資用マンションローン被害者の物件購入価格は、相場価格と比較的して明らかに上乗せされています。
その差は1000万円前後、私の場合は1000万円以上吊り上げられていました。

なぜこんな事がまかり通ってしまったのでしょうか。

調査報告書(p16イ)によると、取扱案件の急増を受け、申し込み案件の評価割れによって無駄になるコスト負担の軽減を図ることが課題となり、申込前の事前評価スキームが導入されたとあります。
本当に評価割れによって無駄になるコスト負担を軽減することだけが目的だったのでしょうか。

しかも、不動産チラシに記載された事項のみに基づいて行い評価を行なっていたとあります。
業者が悪意を持って不当な物件価格を提出していた場合どんなリスク対策を取っていたのでしょうか。

アルヒが事前評価をアプラスに依頼し、アプラスは委託業者であるH社に依頼して回答を得るやり取りしていたようです。
では、今回のような1000万円前後の乖離があった場合でも審査を通した責任はどこにあるのでしょうか。

いい加減な評価をしていたのは委託を受けていたH社のように思えますが、そのH社に対する聞き取り調査はできていないと報告されています。
また、アプラスはそのH社をかぼちゃの馬車事件(スルガ銀行)が大きな騒ぎとなった2018年9月まで自社のオペレーションセンターに常駐させていました。
それどころか、調査報告書(P24)以降の3不動産評価に関する問題では、アプラスハウジング部長であるC氏自らが、H社やオペレーションセンターに再評価を要求したり、申し込み希望額を下回る評価額が付いた物件に限っては他の鑑定会社に評価を依頼していたことが報告されています。
評価額が希望額を下回る場合には、C部長に伺いを立てることがオペレーションセンターやH社の中で通例化していたことが報告されています。
それによって増額となったケースが存在することを認める社員がいたことも報告されています。

それにも関わらず、調査報告書(p26)には「本調査においては、オペレーションセンターの従業員がH社の物件価格とは異なる評価を用いて審査を行われていたこと、物件評価のためにH社に提供した資料や物件評価そのものを改ざんしたことを窺わせる事情は存在しなかった。そして、H社も、不動産鑑定の専門家意見として可能な範囲を超えて不当に高額な物件評価をアプラスに提出していたと認めるべき事情は判明しなかった。」とまとめられています。

これだけの問題点が上がっておきながら、このような事実評価のまとめられ方をして誰が納得するのでしょうか…。

出典:アプラス <特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ> 2020年4月1日(水)掲載
特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ